眼差し

営業技術部 2011年入社

矢野下 晴香

見えないところで力を発揮する。
そこにシーリングの魅力を感じます。

現在の仕事の内容は?

自動車用シール部品の設計をしています。現在はミニバンタイプのドア周りにつくシール部品の設計を担当しており、お客様からの要望のヒアリングから仕様提案、設計まで一連の仕事に携わっています。シール部品は、ドアやボディという硬い部品同士の間を塞いで、外から水やほこりなどが入らないようにする役割を担います。設計業務としては、まずは断面形状を検討することから始まります。3D-CADでつくられた基本形状に対して、CAE解析システムから導き出されたシミュレーション結果を交えて、機能性や耐久性のクオリティを高めていきます。限られた期間でやりきることの大変さはありますが、自分で考えたモノがカタチになるという喜び・面白さがあり、これを感じられるのは設計者の特権だと思っています。

やりがいを感じる瞬間は?

やはり、量産される車に自分の携わった製品が搭載された時ですね。シール部品は基本的には「見えない」けれど、なくてはならないもの。ドアやボディのパネルに隠れて最大の機能を果たしている。その「縁の下の力持ち」のような隠れた存在感に、惹かれるものを感じます。自分が手掛けた車を街で見かけた時、自分の設計した部品は外からほとんど見えないけれど、「あの部品があの車の快適性を支えているんだ」と思う。それが、一番のやりがいですね。それと、「ゴム」という素材を扱う面白さ。私にとってゴムは時に予想外の特性を出してくる不思議なヤツです。その一筋縄ではいかない手強さに、やればやるほど魅力を感じます(笑)。

いつもチャレンジしている事ってどんな事ですか?

とにかく「貪欲に知識を吸収すること」ですね。設計するには、図面理解力やCAD操作力などの設計スキルはもちろん、ゴムや樹脂といった材料の知識、生産要件まで、幅広い知識や様々な経験が必要とされます。でも当社は研修制度が充実しており、私も現在は3年間で一通りの設計ができるようになる教育プログラムを受けている真っ最中。そして何より、設計現場にはキャリア豊富な先輩がたくさんいらっしゃいます。その環境を活かして、先輩に積極的に質問すること、何度も同じ事を聞かなくても良いようきちんとメモを取ること、そして教えてもらったことを基に「自分で考えてやってみる」ことを心がけています。私も早く先輩方のように、お客様の要望にしっかり応えられる一人前の設計者になりたいですね。

あなたの「眼差し」の先に見えているものは?

自分が考えたモノがカタチになると言っても、製品は設計だけで作れるものではありません。お客様や協力会社さんといった社外の方や、営業、開発、生産といった社内の方々まで多くの人が関わっています。今はまだ目の前の設計のことで精一杯ですが、いずれは自分を起点に社内外に仕事をダイナミックに展開し、より多くの人と関わっていけるような存在になりたいです。そして、当社には、育児休暇や時短勤務制度など、女性が働きやすい制度も整っています。様々な経験を積み、仕事とプライベート両方ともに充実させるのが、私の目標です。

上司からの一言

営業技術部は、当社の主力製品である自動車のシール部品を扱う部署。近年の自動車業界のグローバル化に伴い、当社でも海外を含めた開発拠点・体制を整え、営業技術部の役割もこれからますます重要となるでしょう。矢野下さんは、持ち前の明るさと真面目に仕事に取り組む姿勢で確実にスキルアップしています。将来的にはオープンカーなどの高難易度のシールシステムまでこなせる設計者になってもらいたい。そして、海外でも活躍してくれることを期待しています。

営業技術部 課長 沖野 文人