眼差し

生産技術部 2013年入社

松ヶ迫 愛

モノづくりの、その奥を見つめて
製造現場を支える最適解を設計します。

現在の仕事の内容は?

製品を作るのにどんな順番、どんな方法、どんな設備や人が必要かといった「モノづくりの立案・設計」(工程設計と言います)をしています。私が主に担当しているのは自動車のドア、エンジンルーム内のシール材ですが、加工内容や使用する材料によって設備が変わります。例えば物を切る場合でも紙を切るとき、金属を切るとき、木を切るときでは使用する道具が違いますよね。作る製品によって最適な設備を選定しています。知識と経験を駆使して、求められるQCD(品質・コスト・納期)を満たすための最適な作り方を導き出さなければ、製造現場も動けません。それは大きなプレッシャーですが、やりがいでもあります。

やりがいを感じる瞬間は?

自分の考えた工程で、自分の思い描いた通りに製品が出来あがるときです。まだまだと思うことは多く、決して私だけでできる仕事ではないのですが、「ここまで自分で進められた」「この部品の担当は私なんだ」と実感できるとき、成長できたかなと嬉しくなります。入社時は製品図面を見ても形や大きさくらいしかわからなかったのに、今では初めての図面を見ただけで「この加工、この設備が要るな」と想像できるようになってきていて。その奥にある作り方に興味が湧いてくるんです。新しい製品を前に、こんな風に作るのかな、作れるのかなと考えている時間がとても楽しいですね。

いつもチャレンジしている事ってどんな事ですか?

学生のときは研究ばかりしていて、これからはモノづくりがしたいと当社に入ったんです。工程設計はまったくの未経験でしたから、「わからないことはすぐに聞く」「必ずメモを取る」ことを心がけ、配属後の社内資格である「工程設計者」を取得しました。数年たった今では、まず自分で考え、社内のデータベースを調べるなどして自分で解決するよう努めています。自動車業界は市場の動向に左右され、生産量や設計の急な変更もしばしばありますから、どんな事態にも対応できるようになりたいと思っています。

あなたの「眼差し」の先に見えているものは?

「この製品のことは松ヶ迫に聞けば分かる」、それくらい知識を深めていきたいです。また自分だけが工程設計しているドアホールシールなどは、自信を持って対応したいです。さらにその先、すべての製品にかかわりたい。ひとつの分野を究めながら、よりマルチに幅を広げていくのが目標です。その意味では、新製品だけではなく「新技術」にも興味があります。「新しいモノ」に加えて「新しいコト」の設計にチャレンジしていけたら、と思っています。

上司からの一言

工程設計は品質を確保し、生産のし易さや生産量の増減に対応できる工程作りが求められます。ゴムや樹脂の知識、環境、法規制の知識、設備投資の採算性の評価など幅広い仕事です。最近では生産量や設計の急な変更でも任せられるようになり、成長を感じています。松ヶ迫さんはとても粘り強く、謙虚さとユーモアを兼ね備えた設計者です。品質や生産性の改善活動でのさらなる活躍も期待しています。新製品・新技術を生産現場に溶け込ませ、現場を変えていく力を発揮してほしいですね。

生産技術部課長 里重 考治